「わろてんか」第11週 第61回『われても末に』
あらすじ
険悪になったてんと藤吉は、最低限の会話をトキや亀井を伝書鳩代わりにして済ませていた。
そんな折、トキがお夕の書置きを見つける。
そこには世話になったことを感謝する言葉と共に、団真と別れる決意がついたこと、風鳥亭を出ていく事がつづられていた。
驚いたてんは団真を訪れるが、団真は漫才を続ける羽目になったのはお夕のせいだと言い、別れるきっかけをくれたてんに感謝するのだった。
沈みこむてんに藤吉は、しばらく仕事を休んで育児に専念してはどうかと勧める。
てんは腹を立て「もう口出ししまへん」と言い、キース等芸人同様にストライキをすることを決める。
一方の藤吉はてんの仕事を請け負うもうまく行かず「ごりょんさんなら上手く納めてくれる」と責められる。
ストライキ中の芸人とも今一つ気持ちをわかりあえないてんは、リリコに藤吉の事を愚痴る。
しかしリリコは自分が娘義太夫だった頃の話をし、花形がいかに大事かを語り、藤吉は間違っていないと説く。
そして口出しするなと言われたのは、てんが女だからではなく、芸や芸人について何もわかっていないからだと厳しく言い放つのだった。
感想
おトキさんと亀さんの伝言ゲーム。最初は言葉尻がややぶっきらぼうに変化し、てんや藤吉に伝わるころにはすっかり喧嘩腰って感じだったのが、後半は言ってもない思いを二人が代弁し始め、最終的に藤吉が突っ込むという展開。
関西人としては「いかにも吉本新喜劇」的でちょっと嬉しくなりました。
藤吉の「少し休んだら」って言葉。すごく気遣って言ってるように見えて本音は「邪魔だから引っ込んでろ」って事なんでしょうね。感情で物を言う人がいると面倒だし事が進まない。
藤吉の性格を考えると心からてんを心配している俺。って思ってそうですが。
前回の夫婦喧嘩同様、自分の何が悪いのかは全くわかってないんでしょうね。
てんが腹を立てるのもわかる一方で、情だけで商売上手く行かないのもまた事実。
その厳しさを実体験したリリコの言葉は重い。
リリコ姐さん、腑抜けなキースたちにもそろそろ説教してくれないかな。