アウトライン~ドラマのネタバレあらすじ・感想

文章の練習がてら、ドラマのあらすじをまとめています

アンナチュラル#3

あらすじ

ようやくスマホデビューを果たした三澄ミコト(石原さとみ)は、久部六郎(窪田正孝)や東海林夕子(市川実日子)と連絡交換をしてはしゃいでいた。
そこへ所長の神倉保夫(松重豊)が、裁判の代理証人として出廷を依頼する。

半年前、レシピ本を出版するほどの人気主婦ブロガー、桜小路しずく(音月桂)が、刺殺体で発見された。
容疑者として逮捕されたのは、夫の桜小路要一(温水洋一)。
被害者は無職の夫を日常的に罵り、趣味のフィギュアを勝手に処分するなどのDVを行っていた。不満を募らせての犯行と思われた。

UDIラボで解剖を受け持った事件の裁判だったが、当時解剖を担当した法医学者はすでに引退していた。

ミコトは裁判証人の経験がない事を理由に、中堂系(井浦新)の方が適任ではないかと言うが、臨床検査技師の坂本誠(飯尾和樹)にパワハラで訴えられている最中のため出廷は無理だと言う。

仕方なく引き受ける事になったミコトは、事件の担当検事である烏田守(吹越満)と打ち合わせを行う。
烏田はミコトが女性であることが気になるようだった。
被害者の死因は出血性ショック死。心臓を一突きにされ心停止した。
凶器は現場キッチンにあった被害者の包丁。
証言は傷と凶器が一致している事、刺創管についての見解について。
ミコトはUDIラボでは通常処分される血液や臓器について、海外同様に5年保存されている事を説明した。改めて調べる事で証拠の補強が可能だからだ。
しかし烏田は、予定外の証拠は不要だと言う。
迅速さを要求される裁判員裁判では、すでに裁判官、検事、弁護士であらかたの流れを決めるため、証拠や証人を新たに出さないのが普通なのだと言う。

烏田はミコトに、聞かれたことにだけ答えるように、と釘を刺した。

裁判が始まった。容疑者が罪を認めているため、どれくらい情状酌量されるかが焦点となっていた。
事件の第一発見者はマネージャーの正木(ひかる一平)。2階で寝ていた要一は事件を聞かされ「夢じゃなかったのか」と呟いた。
しずくが贅沢出来ていたのは、ブロガーとしての収入ではなく、要一が親から引き継いだ資産のおかげだった。
その資産で、しずくの弟、刈谷(清水優)は神田で京料理屋を持たせてもらっていた。

予定通りに証言するミコトだったが、検察側が提示した3DCGの画像を見た瞬間、思わず立ち上がって「傷と凶器が一致しない」と証言してしまう。
背骨についた傷の形状は、右利き用の包丁の物。凶器とされる包丁はしずくの物で、左利き用だった。

久部は一連の出来事を末次に連絡していた。
裁判は休廷する事となった。

烏田や裁判官は半年かけた準備を台無しにされたことを嘆いた。
一方で弁護士の亀岡文行(大谷亮介)はミコトに自らの名刺を手渡す。
名刺には、被告の桜小路要一が話をしたい、と言う旨が裏書されていた。

ミコトは一転、弁護士側の証人として出廷することになった。
面会した要一は、妻を殺した覚えがないと告白したのだ。
安定剤を飲み就寝した要一は、夜中にトイレで目を覚まし、リビングで血まみれの妻を発見したが夢だと思ってそのまま寝たのだと言う。
安定剤を飲むと記憶が飛ぶことがあり、知らないうちに殺人を犯していたのだと思い込んでいた。
客観的事実から、自分の犯行ではない可能性が出て来た事で要一は安堵していた。

裁判が再開された。
亀岡は、新たに用意された裁判員は年配男性が多く、裁判官は保守的な性格であるために、女性と言うだけで不利になると説明する。

検察側が用意した法医解剖医、草野教授(斉藤洋介)は凶器と考えて間違いないと断言する。烏田は草野のミコトを遥かに上回る解剖実績を盾にし、さらに「若い女性」と調教。途中で意見を変えた事に言及し、女性ならではだと批判した。
挑発に乗ってしまったミコトは、劣勢に立たされてしまう。

傍聴していた週間ジャーナル記者、宍戸理一(北村有起哉)は、末次にミコトの劣勢を告げるも面白おかしく書くつもりだと言う。

ミコトは自腹で肉の塊を購入。それを被害者に見立て包丁で刺すことで、実験を繰り返していた。
宍戸の書いた記事が週間ジャーナルに掲載された。
理性の検事VSヒステリー女法医学者、としてミコトを貶める内容だった。
久部は末次に意見するが流されてしまう。

話は中堂の訴訟に移った。中堂はなぜ自分が訴えられたのか理解できないようだった。
ミコトが中堂は「感じが悪い」と言い、立てる必要のない角まで立てるからだと非難した。
坂本は、中堂が何かにつけて「クソ」と言うのに強いストレスを感じていたようだった。
中堂は坂本に言ったわけではないと弁明する。

要一が再び罪を認めると言い出した。
裁判の様子を見て、勝てないと感じた要一は、無罪を訴えて心証を悪くするより、認めて情状酌量を求めた方が得だと考えたのだ。
さらに、しずくによって強い女性不信に陥っていた要一は自分の人生を女になんか預けられない、とも言った。

ネットでは、裁判の内容より男と女に分かれての論争が勃発していた。
ミコトは被害者の傷の深さは、被告の体格を考えると相当の助走をつけなければ無理であり、リビングでは犯行は不可能だった、と言う論点で行こうと考えていた。
しかし自身も弁護士である夏代(薬師丸ひろ子)は、その程度ではぬるい、と忠告する。

ミコトは要一を納得させるためにも証拠探しに奮闘する。
骨に傷がつくほどの勢いならば、刃こぼれしたかもしれない。
その成分が血液に混じっているのではないか、と考えるが、鉄やステンレスは血液中の鉄分と区別する事は不可能だ。
ミコトは傷口のある皮膚が浸かっていたホルマリン液ならば、血液と違い、凶器の成分を分離できると思いつく。

久部は荷物を取りに来ていた坂本と遭遇。
中堂を辞めさせることは不可能だとわかっていた坂本は、最初から自分が辞めるつもりでいたのだ。
久部に慰謝料目当てかと問われ、認める坂本。
開業医の息子である久部のような金持ちには、自分のように後がない人間を理解できないと言うのだった。

ホルマリン液を検査した結果、凶器はステンレスの包丁であることがわかった。
凶器と思われていた左利き用の包丁はセラミックで、一致しない。
ケイ素の成分が異常に高い事が気になるミコトは、さらに詳しく分析してもらおうと、ミクロリサーチ社に向かうが既に終業。
面会時間も終了し、要一を説得する事も出来なくなった。

久部は中堂に、坂本と話すよう説得をするが、中堂はすでに坂本に話し合いを拒否されていた。
そこでミコトは中堂にある提案をする。
一方夕子は、明日の公判に間に合うよう、検査して欲しいとミクロリサーチ社の本社に掛け合うも相手にされず、神倉にあらゆるコネを使ってでも交渉して欲しいと頼み込んでいた。
久部は先にホルマリン液を持って、バイクで本社へと向かっていた。

翌日。
傍聴に来た宍戸と、同じく記者の門松(今井隆文)は、裁判の結果を賭けようとはしゃいでいた。
烏田が圧倒的優勢と思われていたため、宍戸はいち早く烏田に賭けた。

裁判が始まり、ミコトが出廷できない事が告げられた。
そして代理として入廷したのは中堂だった。

ミコトは坂本に会っていた。中堂に「クソ」の禁止を約束するから訴訟を取り下げて欲しいと頼みに来たのだ。しかし坂本は戻りたくないと言う。
坂本の答えを想定していたミコトは、再就職先として、知り合いの教授への紹介状を手渡すのだった。

裁判では中堂が毒舌をふるっていた。
ホルマリン液から見つかったケイ素の成分は、詳しい分析の結果、合砥であることがわかったのだ。
合砥は希少な石で、京都の料理人などが包丁を研ぐ時に使う最高級の砥石だ。
烏田は解剖時の刃物の成分の可能性もあると反論すると、中堂は、解剖に使う刃物は全て使い捨てであることを断言した。
凶器は合砥で手入れされたステンレスの包丁。
それを聞いて、犯人が刈谷であると確信した要一は、自信をもって殺してない、と宣言し、中堂に感謝すべく頭を下げた。
しかし中堂は、「女は信用できない」と要一が言ったために自分が駆り出されと言い「ふざけるな」と一喝するのだった。

法廷の外では、賭けに勝ったと喜ぶ門松に、宍戸が女法医学者は尻尾を巻いて逃げたから、負けなのだと言う。
宍戸の興味は、元日彰医大の中堂に移っていた。

烏田が中堂に声をかけた。
以前から知り合いのような烏田の口ぶりに、ミコトは思わず耳を傾けた。

事件は刈谷の自供で幕を閉じた。
しずくの出版したレシピ本は、全て刈谷の考えたものだった。
店が傾きかけていた刈谷は、しずくに印税を要求したが冷たくあしらわれた事が犯行の動機だった。

ミコトに証言台に立って貰いたかった、と悔しがる夕子。
ミコトは法医学は法治国家に不可欠な学問であり、おざなりにされると言うことは無法の国家であると言う。
今回は、法医学の出した結論が正しく認められたから「法医学の勝利」なのだと笑う。

みんながバーベキューをする中、離れた場所でフォレスト葬儀社の木林と中堂が何やら話している。
2人の様子を見つめながら、ミコトは烏田が中堂にかけた言葉を思い出していた。

「法医学者は人殺しの方法を知り尽くしたプロ」
「いつまでも逃げおおせると思うなよ」

雑記

神回、と評判だった第3話。
吹越さん演じる烏田の嫌な男っぷり!女だから、どうせ女、しょせん女。
その分、中堂さんの毒舌にいつも以上にスカッとしました。
だけど実際の裁判で、女だから男だからなんて論理が通用してたら怖すぎる…。
嫌な男だけでなく、嫌な女(被害者、しずく)も出てた分、どっちもどっちって印象に終わりましたが。
解剖用のメスやハサミは使い捨て、と言う話がありましたが、実際は通常の手術でもメスの刃先は使い捨てるそうです。