アウトライン~ドラマのネタバレあらすじ・感想

文章の練習がてら、ドラマのあらすじをまとめています

アンナチュラル#4

あらすじ

UDIラボでは見学説明会が行われていた。
ミコト(石原さとみ)は、交通事故死では遺体の解剖はほとんど行われない事、UDIラボでは交通事故死の解剖率を50%にまで上げる事を目標としている事などを説明していた。

説明会が終わるとサングラス姿の怪しげな女性がミコトに近づいた。
養母の夏代(薬師丸ひろ子)だった。
夏代はUDIラボに仕事の依頼で来ていた。

バイクの単独事故で死亡した佐野祐斗(坪倉由幸)。現場にブレーキ痕などもない事から、居眠り運転などの可能性が疑われていた。
この解剖を明日、UDIラボで行うのだと言う。

佐野は妻、可奈子(戸田菜穂)と息子の祐(藤村真優)、娘、百合奈(野田あかり)の三人家族。
バイクの任意保険は切れており、死亡保険は出ない。
生命保険にも入っておらず、貯金もない。妻の可奈子には頼る当てもない、と窮地に立たされていた。
可奈子によると、佐野は月140時間を超える残業をしており、過労が疑われた。
認められれば労災案件。賠償金を請求できる。
佐野が働いていたのは「しあわせの蜂蜜ケーキ」を製造する工場だ。
「しあわせの蜂蜜ケーキ」はテレビで紹介されて以降、大人気になっていた。

工場長の松永(春海四方)は、規定の時間以上の残業はないと主張。
一週間前にバイクを修理したバイク屋の店長木村(阿部亮平)は完璧に修理し、ブレーキの不調はないと言う。
同じく一週間ほど前に診察を行った病院の弁護士、田中(菊田大輔)は、CTで異常はなかったと主張した。

過労なら工場。
事故なら修理屋。
病気なら病院。がそれぞれ責任を負う可能性があったため、この三者も解剖の日に結果を聞きに来ると言う。

本来なら誰がどこで解剖するかと言う情報は明かされない方が良い、と言う神倉(松重豊)。
解剖医を逆恨みしたり、解剖結果を改ざんするよう脅されたりする恐れがあるからだ。
夕子(市川実日子)はそれを聞いて「法医学者本人が殺人犯なら証拠を隠せる」と言う。
ミコトはその言葉に、中堂(井浦新)と烏田(吹越満)の会話を思い出していた。

佐野の解剖はミコトが行っていた。一方、坂本(飯尾和樹)が辞職した中堂班では神倉が駆り出されていた。
そんな中、解剖写真の撮影をしていた久部(窪田正孝)が、不審な貼り紙を見つける。
「お前のしたことは消えない。裁きを受けろ」と書かれた紙は、昨日の見学会の日に貼られたものだと思われた。
夕子は、一般見学者に解放されていない解剖室に貼られていた事を重視し、貼り紙を調べると言う。

佐野の解剖の結果、死因はクモ膜下出血。衝突によるものか、それ以前に起きたのかは詳しく分析しないとわからない。

結果を聞き、松永、木村、田中の三者は口々に責任を押し付け争う。
特に工場長の松永は、佐野が認められていないバイク通勤で事故を起こしたことに言及。
可奈子が終電過ぎまで働かせ、タクシー代も出ないのだから仕方なかったのだと言い返すも、帰りが遅かったのは浮気でもしていたのではないか、とまで言い出す。

夏代は、過労と未払いだけでも認めさせようと言うが、夫の死を悲しむ暇もない可奈子は、戦う気力すら失っていた。
息子の祐も、工場のために頑張っていた父が裏切られた事に傷ついていた。

久部は休学の延長手続きのため、大学に顔を出していた。
親が「医者以外、人間じゃない」と言う考えの持ち主だったため、休学しても大学を辞めると言う選択肢はなかった。
「ニセ医学を切る」と言うブログを運営していた事がきっかけで、2つのバイトを掛け持ちしている事を話す久部。
友人たちは「何めざしてんの」と問うが、久部は答えられなかった。

ミコトは同期との食事会中に、中堂が以前、殺人容疑で逮捕された事を知る。
証拠不十分で不起訴になったが、かん口令が敷かれていたため、公にはならなかったのだ。

貼り紙を調べていた夕子だったが、指紋を始め有力な証拠は見つからない。
夕子が貼り紙にこだわっていたのは、彼女が以前、既婚者と知らず5年交際した男の妻に、職場まで乗り込まれた過去があるからだった。
神倉も、自分あてではないかと不安がる。
厚労省時代、意見が対立した相手が飛ばされ、その後、無数の無言電話が掛かってきた事があるからだ。
ミコトは2人に、脅迫されているのは自分だと言う。
週間ジャーナルで顔写真や名前が出た事で、過去の事件の関係者が嫌がらせをしてきたのだろうと。

ミコトは残業して、佐野の脳のCTを調べていた。
そこに中堂がやってきて、脅迫状は自分あてだと言う。
根拠は?と詰め寄るミコトに、中堂は何枚もの脅迫状を見せた。

週間ジャーナルがミコトをバッシングした事に負い目を感じていた久部は、心配だからバイクで送る、と言う。
ミコトは「あきちゃんみたい」と笑うと、自宅で食事でもどうかと誘い、それがセクハラに当たると気付いて慌てて撤回する。

久部は夕子に、女性が一人暮らしの部屋に誘う心境を尋ねた。
夕子は好意があるか、興味がないかのどちらかだと答える。
さらに久部は、ミコトに「あきちゃんに似てる」と言われたことを話すと、夕子は「あきちゃん」はミコトの元カレだ、と告げた。

分析の結果、佐野の首の動脈が裂けている事が判明した。
そこから外傷による事故死だと思われたが、外傷を受けたと思われる時期に疑問が生じていた。

祐は学校帰りに「しあわせの蜂蜜ケーキ」の直売店に行列が出来ているのを見て、思わず店のガラスに石を投げつけ逃げた。
その現場をミコトが目撃する。

夏代は工場を訪れ、佐野にサービス残業が当たり前になっている現状を告発するメールが届いている事を告げ、従業員を守るのが工場長の勤めではないかと詰め寄る。
松永は「自分の家族を守るので精いっぱいだ」と叫んだ後倒れてしまった。
一番残業をしていたのは、他でもない工場長の松永だったのだ。
すべては社長(渋江譲二)による利益優先の無理強いが原因で、松永は半ば脅されるようにして、都合の良い言い訳をさせられていた。

佐野の死因は、外傷性椎骨動脈かい離。外傷を受けたのは死亡事故の約30日前だった。
これはCTにも写らないため、病院の責任ではない。マシントラブルでもないのでバイク屋の責任でもなかった。
可奈子によると、ちょうどその頃バイクで転倒したと言って帰ってきた事があったと言う。
裁判になれば夫の過失も問われ、悪く言われることを可奈子は嫌がった。
そして夏代とミコトにくしゃくしゃになった原稿用紙を見せた。
「未来の夢」と言う題で書かれた祐の作文。
そこには1行「お父さんみたいになりたくない」と書かれていた。
父親が大好きだった息子のつらい一言だった。
ミコトは、事故の正確な日を尋ねた。ちょうど花火が行われていた日だった。

夏代が工場の課長(大塚ヒロタ)に問い合わせると、その日社長から、ケーキを1ダース持って来るよう電話があり、工場長に代わって佐野がバイクで持って行ったのだと言う。

ミコトたちは社長がパーティーを行っていたマンションの場所を調べるが有力な手掛かりがない。
久部がバイクを調べる事を思いつき、事故後バイクを保管しているバイク屋へ向かった。
ちょうどその時期についたと思われる傷には、カラフルな色がついていた。
そんな色の地面はない。マンホールの蓋ではないかと言う久部。
店長の木村は自身のマンホールカードコレクションを見せてくれた。
バイクの傷と同じ色で構成されたマンホールは「西武蔵野市」の物だった。
しかしそれは市内に、2000個もあった。

ミコトと夕子と久部は、2000個のマンホールに事故の痕跡がないか調べる事にした。
地図と照らし合わせ、それぞれがマンホールをチェックすると同期するシステムを作った久部。
そこに「あきちゃん」が応援にやってきた。
ミコトの義弟、秋彦だ。「あきちゃん」が弟であることに落胆する久部はそれを知っていた夕子を責めるのだった。
ミコトはあと一人、待ち合わせていた。

数日前、ミコトは松永が入院する病院を訪れていた。
そこで課長に、マンホールを調べる事を告げ、証拠が出たら松永に裁判で証言して欲しい、とことづける。
「あったことをなかったことにする、そんな大人の姿を見せられたら、子供は石を投げるしかないですよ」
すでに目を覚まし、話を聞いていた松永。

松永は工場に復帰すると、突然ラインを全て停止させた。
そして今日と明日を休みにする、と宣言。
社長は慌てて怒鳴り込んできた。
仕事に対するプライドはないのか、と怒鳴り散らす社長に、松永は「あんたよりプライドはある、商品に愛情もある」とした上で、「人を死なせてまでやることなのか」と詰め寄った。

もう一人の助っ人、それは佐野の息子、祐だった。
なかった事にされるのではないか、と不安がる祐の前に、松永を始めとする従業員たちが集まってきた。

地図上に次々「済」のマークが増えていく事に驚いた久部は、工場の従業員と祐が一緒なって証拠を探す光景に思わずスマホのカメラを向けた。
調べたマンホールが1000を超え、ついに秋彦が事故の痕跡のあるマンホールを見つけた。
マンホールの近くにあるマンションの防犯カメラを確認するミコトたち。
そこにはマンホールで滑り転倒する佐野の姿がしっかり映っていた。

証拠調べから、可奈子の元に帰った祐は、工場の職員たちから父の話を聞いたと言い、楽しかったと笑う。

従業員全員で、社長を訴える事になったと夏代は張り切る。
ミコトはラボに人がいなくなる時間を狙って、神倉の元を訪れると、中堂は誰を殺したのか、と問う。
赤い金魚が出たと聞きつけ、木林の車に乗り込んだ中堂。それを見かけたミコトはこっそり後をつけた。
所沢の葬儀場で、遺族に無断でご遺体の検案を行っているところを目撃。そのために葬儀屋に金を払っている事も知ったのだ。
神倉はその理由をしっていた。ラボにいる理由も。

8年前、日彰医大にいた中堂は、殺された女性の解剖を行った。
それは中堂の恋人だったが、中堂はその事を周りには打ち明けず黙って解剖した。

雑記

事件物ドラマでは良くある「良い感じのBGMをバックに生前の被害者の何気ない幸せな時間が描かれる」シーン。(遺留捜査なんかもこれ多い)わかっていても涙腺が崩壊します。
すぐには気付かなかったんですが、被害者佐野祐斗役は「我が家」の坪倉さんなんですね。良い感じに平凡で善良なお父さん感出てて良かった。
西武蔵野市は架空都市で、マンホールも架空の物だそうで。
手間がかかってますねー。
今回やっと垣間見えた中堂の過去。皮を剥げば肉の塊、と言う発言や解剖台に横たわる悪趣味な行動の理由が想像できて切ない。
木林いわくの「マスゴミ」週間ジャーナルで美談を記事にしようとやる気を見せる久部。
そんな彼を悪い顔で見つめる末次。こっちも裏切られちゃうんでしょうかね。